読書は自分探し

自分探しをしている人に向け、小説を中心に本の紹介をします。読書には奥深い魅力があり、その魅力の一つが自分探しができる点です。あなたも読書を通して、自分探しの旅に出かけてみませんか?

あなたは何者ですか?

 

 

あなたは何者ですか?

 


あなたも今までに一度は

自分は一体何者なのだろうと

考えたことがあると思います。

 

 


では、あなたはどこで考えていますか?

 


あなたは物事をどこで感じ、
どこで自分が何者なのか決めていますか?

 

 

脳? 頭?

 


いやいや、私は心で考えています!

 

 

そうですよね。
そんな答えが思い浮かんだと思います。

 

 

「何でわざわざこんなこと聞くの?」
と思ったかもしれませんね。

 

 

しかし、私はただ何となくあなたに
聞いてみたのではありません。

 

 

私があなたに質問したのには
きちんと理由があります。

 

 

実はあなたは頭でも脳でもない別の場所で、

考えているかもしれないからです。

 

 

「別の場所ってどこ?」
って思いましたよね?

 

 

気になりますか?

 


別の場所。

 

 

 

この答えを聞くと、あなたの見方は
がらっと変わるかもしれません。

 


私もこのことを知り、
意味を理解したとき、
自分の凝り固まった考えが、
ほぐされていくような感覚を覚えました。

 

 

別の場所。
それは………

 

 

歯です!

 

 

 

「は?」


って思いましたよね?

 

 

私も最初はそう思いました。

 

でも、あなたはもしかすると
歯で考えているのかもしれないのです。

 

 

「一体あなたは何を言ってるの?」
と思いましたよね?

 

ますます意味がわからないですよね。

 

 


それもそのはず、
歯で思考することが科学的に証明された
というわけではないからです。

 

 

実は、「歯で考える」というのは

物語の話なんです。

 

 

「なんだ、物語の話か…」
ちょっとがっかりしましたか?

 

 

でも、考えてみてください。

 


あなたは何者なのか?
あなたはどこで考えているのか?

 

 

この問いにあなたは
歯だと答えることはできましたか?

 

 

きっと、決まりきった、常識的な、
みんなと同じ答えを出していたはずです。

 

 

私は、「人間は歯で考える生き物である」ということを伝えたかったのではありません。

 

 

私はあなたに「人間は歯で思考する生き物であると考えることができる」ということを伝えたかったのです。

 

 


つまり、

考え方、捉え方、視野を広げてみよう!

そんな話なんです。

 

 

 

科学では紐解くことができない世界が、

見えていないだけで、実はあなたの目の前に

広がっているのかもしれません。

 

 

 

すぐそこにあるのに見えていない。

 

 

もしくは、

見ようとしていないのかもしれません。 

 

 

 

例えば、

さっきまでの10分間で

すれ違った人の数を教えてください。

 

 

と聞かれると、答えられませんよね?

 

 

でも、

これから10分計ります。

10分後、すれ違った人の数を教えてください。

 

 

と聞かれると、

何人なのか答えることができると思います。

 

 

なぜなら、あなたが、

すれ違った人の数を

見ようとしているからです。

 

 

 

あなたが、見ようと意識すれば、

今まで見えていなかったものも

見えてくるのだと思います。

 

 

そして、

あなたの世界を広げてくれるでしょう。

 

 

 

あなたがこれまで見ようとしていなかった、

歯で物事を考える人の世界を

覗いてみたくないですか?

 

 

あなたは今まで

「歯で思考する」なんて

考えたことがなかったと思います。

 

 

でも、意識して生活してみると、

歯で物事を考える人が

本当にいるかもしれませんよ。

 

 

 

「いるわけない」

 

そんな偏見や先入観を取り払って、

読んでみませんか?

 

 

この本を手に取ることが、

あなたの固定観念を覆す

第一歩なのです。

 

 

 

あなたの常識や先入観を変え、

新しい世界へと運んでくれる本。

 

 

 

 

その本とは……

 


川上未映子さんの

『わたくし率 イン歯ーまたは世界』


です!!!

 

 


どうですか?


まず、タイトルに驚きませんでしたか?

 


初見ではタイトルの意味が

理解不能だと思います。

 

 

実は私もタイトルが気になって
この本を手に取りました。

 

 


このタイトルが意味するものは
何なのだろう。

 

あなたも気になりませんか?

 


この本を読み終えたとき、
きっとあなたにも意味が分かるはずです。

 

 

 

簡単にあらすじを紹介します。

 

 

この作品の主人公は、

記憶や思想や思考や認識など

人がいったい体のどこで考えているのかを

脳ではなく、歯であると決めた〈わたし〉。

 

 

歯科助手として働く主人公は、

職場での出来事などについて、

恋人に報告していたが、

 

歯科助手として働くことで、

歯への思いも高まり、

 

いつしか自分が歯で考えていることを

恋人にも伝えたいという思いを

抱くようになる……

 

 

 

こんな話です。

 

 

今回はあまり詳しくあらすじを

書きませんでした。

 

 

なぜなら、物語の展開にも

あっと驚かされるからです。

 

 

その驚きを楽しんでほしいのです。

 

 

 

「歯で思考する」

 

 

それだけでも、

あなたの考えはがらっと

変わったと思います。

 

 

しかし、他にもストーリーの中で、

あなたの信じていたものが、一転、

いや、二転三転する瞬間がきっと訪れます。

 

 

主人公が見ている世界って

どんなものなんだろう。

 

と、考えられずにはいられないです。

 

 

 

もう一つの特徴が独特の文体。

 

関西弁の語り。

これが何とも独特で、

初めての感覚を味わうことができます。

 

 

しかし、不思議なことに

スッと入ってくるので、

スラリと読むことができると思います。

 

 


一見、意味不明だけれど、

沢山の驚きと発見が詰まった本なんです。

 

 

前歯のような表面だけでなく、

奥歯のように奥の奥の深いところまで、

注目してみてほしいです。

  

 

私はこの本を読み、

「こんな考え方があるんだ!」
と自分の考えの狭さを思い知らされました。

 

 

先入観で物事を捉えてしまう。
もっと柔軟な考え方をしたい。

 

 

「私って何者なんだろう」

と考えたことがある。

 

 

そんなあなたに
是非読んでほしい本なんです。

 

 

そして、


あなたは何者なのか?
あなたはどこで考えているのか?

 

もう一度自分自身に

問い直してみてください。

 

 

きっとあなただけの、あなたらしい

答えを見つけることができるでしょう。

 

 

 

驚きの先にある、

いくつもの発見。

 

 

そして、その発見は

あなたの世界を広げてくれるでしょう。

 

 

逆にこの本を読まなければ、

あなたの時間が今のまま

ただ過ぎ去っていくだけです。

 

 

 

先入観にとらわれず、

目線を少しだけずらしてみると、

今まで見えなかった「何か」が

きっとあなたの目の前に現れるでしょう。

 

 

 

今すぐこの本を手に取り、

あなたも新しい世界に飛び込んでみてください!!



わたくし率 イン 歯ー、または世界 (講談社文庫)

わたくし率 イン 歯ー、または世界 (講談社文庫)