読書は自分探し

自分探しをしている人に向け、小説を中心に本の紹介をします。読書には奥深い魅力があり、その魅力の一つが自分探しができる点です。あなたも読書を通して、自分探しの旅に出かけてみませんか?

敷かれたレールの上を歩くだけが人生ではないー名作から学ぶ人生観

 

 

あなたは

「これからどうすべきか」

「これからどうしたい」のか

一人で悩んで、もがいて

苦しんだことはありませんか?

 

 

自分自身のことなのに、

自分自身のことが分からず、

これからの将来の方向性を

定められずに悩んだことは

ありませんか?

 

 

私はあります。

 

 

「これからどうしよう」と

人生の岐路に立たされたとき、

 

 

少し視野を広げれば、人生の選択肢って

無数に広がっているのだと思いますが、

 

どうしても敷かれたレールの上で、

最善の選択肢を探そうとしてしまう

ものです。

 

 

もちろん、

それも一つの人生の選択なので、

いわゆる普通の人生を否定している

わけではありません。

 

 

 

ただ、

敷かれたレールの上を歩くだけが

人生ではないことも確かです。

 

 

もしあなたが本気で

自分のことを考えたいと思うならば、

 

このことを心得ているかどうかだけでも、

心の持ちようは変わってくるのではないか

と思います。

 

 

そんなことを考えさせてくれる

一冊の本があります。

 

 

今日はあなたに、あなたの人生を
あなたらしく切り開いていくための

ヒントを教えてくれる本を

紹介したいと思います。

 

 

あなたもこの本を読み、

これからの将来や、

自分自身について考えてみませんか?

 

 

その本とは……

 

 

 

ジェームズ・M・バリーさんの

『ピーター・パンとウェンディ』

です!!!

 

 

「ピーター・パンって、あの??」

 

 

そうなんです。

あなたもきっと知っている

ピーター・パンのお話なんです。

 

 

ちょっと意外に思われたかもしれませんね。

 

 

誕生以来、時代を超えて
世界中で愛される永遠の名作。

 

 

ここで改めて紹介する必要もないくらい

名の知れた作品だと思いますが、

 

アニメや映画などで見たことがあっても、

原作版まで読んだことがある方は、

意外と少ないのではないでしょうか?

 

 

だからこそ、あえて今、

紹介したい作品なんです。

 

 

この作品に描かれるのは、

ネバーランドでの大冒険。

 

 

ピーター・パン

ウェンディ

ティンカー・ベル

海賊のフック船長

人魚

人食いワニ

……

 

 

「さぁ大冒険が始まる!!!」

とワクワクしてきますね。

 

 

「子どもたちが大好きな冒険物語だろう」

と思いますよね?

 

 

私もそう思っていました。

 

 

キラキラした子どもたちの

大冒険に胸を躍らせていました。

 

 

しかし、ひとたびこの本を開くと、

その期待は見事に裏切られる

ことになったのです。

 

しかも、良い意味で。

 

 

もちろん、児童文学の名作なわけで、

輝きに満ちた子どもたちの

勇気溢れる行動や微笑ましい光景に

心を動かされる場面も沢山ありました。

 

 

しかしながら、それ以上に、

どこか物憂げで切ない表情を覗かせるし、

想像以上に怖く、残酷性があったことに、

 

今まで私の中でぼんやりと抱いていた

ピーター・パンのイメージとの

大きなギャップを感じました。

 

 

ネバーランド

 

そこは、夢や希望に満ち溢れている場所

と思っていたのですが、

 

ネバーランドって結構コワイ……!!!」

 

その事実はかなり衝撃的でした。

 

 

しかし、

ただただ「コワイ」で終わらせないのが、

誕生から100年以上たった今もなお、

人々の心を掴んで離さない理由

なのかもしれません。

 

 

ピーター・パンの世界は、

想像以上に奥深いです。

 

 

特に、大人になりたくないピーター・パンと
大人になってしまった少女ウェンディとの
再開のシーンには、かなり考えさせられる
ものがありました。

 

 

大人になりたくないという心理に

苛まれている青少年の精神障害のことを、

ピーターパン症候群と呼ぶことも

あるそうですが…

 

 

 

「大人になんかなりたくない」

 

 

それは、

怠けでもなく、甘えでもなく、

 

 

自分自身に正直に生きること 

なのかもしれません。

 

 

人は誰しもいつか大人になってしまいます。
時の流れには逆らうことはできません。

 

 

普通に学校に行って、

 

普通に会社に入って、

 

家庭を持って、

 

普通に幸せに過ごす。

 

 

敷かれたレールの上を

特に疑問を抱くこともなく、

歩いていくのだと思います。

 

 

それが大人になるということ

なんだと思います。

 

 

ピーター・パンは、

そこに疑問を抱き、強い意志を持って、

「大人になること」を拒んだ人物

なのではないでしょうか。

 


人と違う道を歩むと決めたとき、

孤独を感じると思います。

 

いわゆる普通の大人とは、

違う行動をするわけだから。

 

 

作中でも、ピーター・パンが

物悲しげそうに佇む描写があり、

孤独感が漂っていました。

 

みんなが大人になっていく中で、

いつまでも少年でいるわけだから。

 

 

しかし、それ以上に、
まっすぐで変わらない彼の姿は

いつまでも輝きに満ちていると

いうことに気付くことができました。

 

 

のびのびと、それでいて芯がある…

 

 

ああ、ピーター・パンは、

自分らしく生きているんだと

思いました。

 

 

そんなピーター・パンの姿に

目を向けると、

 

敷かれたレールの上を歩くだけが

人生ではないんだと思いました。

 

 

「これからどうするべきか」

 

人生の岐路に立たされた今、

胸に突き刺さるものがありました。

 

 

この作品は、しばしば
「大人にも読んで欲しい」
「むしろ大人にこそ読んで欲しい」
と言われているようなのですが、
この意見にはかなり頷けました。


私からも一言。
ぜひあなたにも、あなただからこそ
読んでいただきたい作品です。

 

 

この作品の「真の面白さ」を知らずに、
ピーター・パンを語ってもいいのだろうか?

 

ネバーランドを語ってもいいのだろうか?

 

 

もしあなたが自分の将来に悩み、

苦しんでるならば、今すぐこの本を読み、

あなたもあなただけの大冒険に

出かけてみてください!!!

ピーター・パンとウェンディ (新潮文庫)

ピーター・パンとウェンディ (新潮文庫)